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『転職の思考法』の要点凝縮-「やりたいことがない」を受け入れ、伸びる業界に身を置け-

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今回は『転職の思考法』の要点まとめです。

この記事はこんな人にオススメです。

・転職の軸に何を据えるべきかサクッと知りたい人

・『転職の思考法』の購入を検討していて、ざっくりイメージをつかみたい人

結論:やりたいことがないを受け入れ、伸びる業界に身を置け

結論は、やりたいことがないを受け入れ、伸びる業界に身を置けです。

続いて本の構成です。

1章:転職の考え方

2章、3章:転職の後押しや罪悪感の払拭

4章:仕事のあり方

私が重要だと思ったのは次の2点なので、そこだけを取り上げます。

・①題名の内容が書かれた1章

・②個人的に感銘を受けた4章の一節

1章:転職の考え方について

この章で知るべきは、①自分の市場価値の把握方法、②伸びる市場の見つけ方の2つです。

自分の市場価値の把握方法

本書では市場価値を、次のように定義しています。

市場価値=技術資産×人的資産×業界の生産性

ドラゴンボールの戦闘力のように厳密に数値化はできませんが、

市場価値の構成要素はこの3つということを知っておけばいいと思います。

続いて、構成要素の説明です。

技術資産とは、仕事で培った専門性と経験のことです。

専門性とは、ほぼ職種と同義です。

具体的には、営業・人事・経理・法務・マーケティング・設計などです。

経験とは、職種に紐つかない経験のうち、他社での展開可能な経験です。

代表例は管理職などのマネジメント、商品開発、制度設計などが該当します。

大事なのは、20代は専門性、30代は経験を重視せよという点です。

若いうちはチャンスを掴むために自分の実力をつけることが、

30代を超えると差別化しにくい経験を磨くことが重要になるからです。

2つ目の人的資産は、簡単に言えば人脈です。

ビジネスの世界は貸し借りで動くので、「〇〇さんの言うことなら・・・」という関係構築しておくことが40代以降のビジネスを左右するそうです(私は実感がないのでピンとこないですが・・・)

3つ目が業界の生産性。これは説明不要ですかね。

人事や経理といったどの会社にもある仕事をしていても給与が異なるのは、

業界の生産性が違いによるものです。

伸びている市場で働くのは給与も高くなるだけでなく、

「〇〇業界で働いてました」という経験が箔もつくという利点があります。

そういった業界を見つける方法は、次の2つです。

①複数のベンチャーが参入していて、各社が伸びているサービスに注目する

②既存業界の非効率を突くロジックに注目する

②の具体例としてはコロナ禍のテレワーク浸透前の印鑑なんかがそうだと思います。

決裁の証拠を残す印鑑を使うために会社に行くという非効率を突いたのが電子決裁です。

反対勢力も強かったですが、論理的に考えれば電子決裁の方が合理的です。

世の趨勢にとらわれず、論理的に正しいと思った業界に身を置こうという発想が②になります。

やりたいことはなくていい

転職を考えるときに誰もが考えるのが、”やりたいことをしよう”です。

ところが、99%の人にとって本当に大事なのは何をするかではなく、何を感じるかです。

なので、やりたいことは不要ということです。

たとえば、エンジニアが業界の非効率を突いたシステムを開発しているとします。

ですが、彼が本当にやりがいを感じていることはなんでしょうか?

・業界の非効率を変えること

・黙々とプログラムを組むこと

・ああでもないこうでもないと試行錯誤すること など

世の中の99%の人は”業界の非効率を変える”といった具体的な目標のためでなく、

こんな状態で働ければ満足という価値観で仕事をしています。

なので、真に考えるべきは”何がしたいか”ではなく、”どんな状態で働いていたいか”なのです。

まとめ

最後に結論をまとめます。

本書の結論は、”やりたいことがないを受け入れ、伸びる業界に身を置け”です。

どんな状態で働きたいかを見極め、

それを実現できる成長業界に飛び込もうということだと解釈してます。

なるべく端的にまとめようとした節もあり、暴論になっている個所もあると思います。

興味を持った方はぜひ本書を手に取ってみてください。


このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

作者紹介

北野 唯我(きたの ゆいが)

就職氷河期に広告大手の博報堂へ入社。その後ボストンコンサルティンググループへ入社し、

2016年にハイクラス層を対象にした人材ポータルサイトワン・キャリアへ参画。

博報堂、ボストンコンサルティンググループという就職活動の最難関と言われる人気企業へ

しかも就職氷河期に入社された方です。

ワン・キャリアといえば、高学歴学生御用達のメディアで、

20代の高学歴者はお世話になった人も多いと思います。

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