みなさん、こんにちは。
リスモビアです。
税金はややこしい!でも知っておきたい!
そんな要望にお応えするため
経理マンの私が法人税について解説します!
わかりやすいように登場人物を紹介しておきます
今回は、「交際費」について解説します!
まずはいつもの寸劇から・・・
はい、そうですね。これは交際費になるので、
経費の再申請をお願いしますね
すみません、修正しますね。
ガチャ、ツーツー・・・
新人ちゃん、営業の人から再申請きたら、
この経費の処理をお願いね♪
これって・・・お香典?
こんなのも交際費になるんですか?
ちょっとイメージと違ったので・・・
確かに、世間で言われる交際費の
イメージにはないかも・・・
でも立派な交際費になるのよね。
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皆さんは交際費に対してどんなイメージをお持ちでしょうか。
得意先との会食を思い描く方が多いのではないかと思います。
しかし、税法上の交際費はもっと範囲が広範です。
交際費とは?
まずは基本からです♪
交際費とは、取引を円滑に進める目的で取引先等の事業に関係のあるものに、接待や贈答をするための経費全般を指します。
なので取引先への香典も贈答にあたるため、税法上交際費にあたります。
イメージとしては、こういったものが交際費にあたります。
交際費も取引を進めるうえで必須ではないですが、不要とも言い切れません。
しかし、好き勝手に使われると国は税収が減るため、一定の規程が設けられてるわけですね。
A社との会食は豪勢なところにするか。
取引もうまくいくし、会社の金で酒池肉林!
これで税金も安くなるなんて最高やんけ!!
最後の一文はちょっと違います
実は、交際費は取引先だけでなく、従業員に対する支出も交際費になりえるものがあります。
次は、交際費かそうじゃないかを見極めるポイントをみてみましょう。
交際費を見極める2つのポイント
交際費かどうかを見極めるうえで、大きなポイントになるのは次の2つです。
まずは、公平性。
これは特に従業員に対する支出でポイントになりますね。
何らかの支出をする際、一定条件を満たしていれば等しく支給されるかどうかです。
たとえば、同じお酒の席で考えて香典の例で考えてみましょう。
懇親会は従業員一律なので厚生費等で処理されますが、特定メンバーしか参加できない打ち上げは交際費になります。
他にも、販売代理店が自社製品の売上高に応じて、一部利益を還元する売上割戻という制度があります。
売上割戻も一定の規程に沿って現金・ノベルティを送る場合は売上割戻になりますが、付き合いが長いとか、特定の会社だけひいきにするようなものは交際費になります。
最後に必要以上に豪華でないかもポイントになります。
従業員への慰安のためにイベントを開催する会社もありますが、必要以上に豪華絢爛だと交際費になることがあります。
交際費の注意点
ここからは経理などの上級者向けです!
ここからは損金算入額の計算方法についてです。
しかし、その前に交際費にはいくつか注意すべきことがあるのでその点を一通り確認しましょう。
交際費の損金算入規程は情勢によって変わる
交際費の損金限度額の規程は恒久的なものではありません。
情勢によって国が税制を改定することもあるので要注意です。
例えば、2021年の税制改定では飲食接待に関する規定について、資本金100億円以上の法人は適当できなくなりました。
飲食接待費だけ計算方法が異なる
実は飲食接待は扱いが特殊です。具体的には次のようになります。
これは取引先でも従業員対象でも同じです。
会社の規模によって、損金算入限度額が変わる
交際費は会社の規模が大きくなるほど、損金算入額の要件が厳しくなります。
具体的には、
損金不算入額 | |
中小法人(※1) | 支出交際費等の額-飲食接待費×0.5 または 支出交際費等の額-800万円 ※2 |
非中小法人 (資本金100億円以下) | 支出交際費等の額-飲食接待費×0.5 |
非中小法人 (資本金100億円超) | 支出交際費等の額 |
まとめ
いかがだったでしょうか。
交際費は冗費なので、損金算入に規程が設けられている理由も納得いただけたかと思います。
最後に復習もかねてまとめをしましょう。
ではまた次回の記事でお会いしましょう!!