メンタリストDaiGoさんの著書『心を操る文章術』の要点をまとめた記事です。
本書でいう文章術とは、文章を読んだ相手が想定通りの行動をとることを指します。
ラブレターなら相手との交際、ダイレクトメールなら商品の購入がうまくできる文章が
ここでいう”いい文章”にあたります。
なので、こんな方にお勧めの書籍です
ポイント
★おすすめしたい人
・LINEやメールを使って、家族、恋人、友人との関係をよくしたい
・営業や広告のためにコピーライティングの技術を知りたい
✕おすすめしない人(知りたいことが書かれてません)
・きれいな文章を書けるようになりたい人
・企画書の質や処理速度を高めたい人
結論:型通りに書こう
本書の結論は、
型どおりに書こうです。
文章術①:原則を押さえる
文章を書くとき、先ず押さえたい3つのポイントがあります。
ポイント
①あれこれ書かない
→情報不足だと人は足りない部分を想像で補うもの。そこを刺激するのがコツ
→メッセージは1つだけの方が相手は動きやすい。
②キレイに書かない
→新聞のような論理的な文章は読みやすいが響きにくい。
→読み手の想像力を刺激して感情に訴える
③自分で書かない
→読み手の内面をリアルに想像すると、書くことは自然と決まる。
文章術②:相手の心をつかむ7つのトリガーを取り入れる
原則は相手の想像力を刺激して行動を起こさせることです。
では、相手の心のツボはどうなっているのでしょうか。
相手の好奇心を掻き立てるトリガーを本書では7つ紹介されています。
ポイント
トリガー①:興味
→相手の興味のある話題を扱う
トリガー②:ホンネとタテマエ
→人間はホンネとタテマエを使い分けるもの。その狭間をつく
トリガー③:悩み
→コンプレックスは誰もが解消したもの。解決できるとわかれば行動する
トリガー④:ソン/トク
→得をするよりも損しないことに人は突き動かされる
トリガー⑤:みんなと一緒
→所属するカテゴリーから外れることを恐れ、その集団との共通点に強く影響される
トリガー⑥:認められたい
→承認欲求は誰にでもある。そのプライドをくすぐる
トリガー⑦:あなただけの
→人は持っているものを失うことを嫌う。また特別扱いされることを好む
文章術③:5つのテクニックを使って書きあげる
原則とトリガーを押さえれば、最後はテクニックを用いて文章を仕上げましょう。
ポイント
・テクニック①:書き出しはポジティブに
→第一印象の影響は大きいので好印象を持ってもらう
・テクニック②:何度も繰り返す
→同じことを表現を変えて10回繰り返す。そうするだけで説得力が増す。
・テクニック③:話しかけるように書く
→会話文の方が記憶に残りやすく、そういった文章の方が心が動かされやすい。
・テクニック④:上げて、下げて、また上げる
→浮き沈みがないドラマはつまらないのと同じで、プラス、マイナス、大きなプラスで文章を構成する。
・テクニック⑤:追伸をつける
→最後の一文にもったいぶるような文を書く。
テクニック③は哲学者の哲学を漫画にしたらとわかりやすいのと同じ原理ですね。
小難しそうな活字が並ぶものよりは、
会話で説明される漫画や会話調のYoutube動画の方がわかりやすいですよね。
テクニック⑤は番組終わりに次回予告をするのと同じイメージです。
次回のハイライトをちょっとだけ見せることで
「どうなるんだろう!」という気持ちをくすぐってますよね。
なので、追伸にもそれと同じでこんな風に書いてみましょう!
追伸
いいお店見つけました!ワイン好きのAさんは絶対好きだと思うんで今度行きましょう!!
追伸
前から言おうと思ってたことがあるんですが、次会うときにお話します。
Amazonのコメントを50件まとめてみた
本書の評価はどんな感じか、簡単にまとめてみました。
KH coderというフリーソフトを使って、
AMAZONの★1~★5のレビューを10件ずつ統計的にまとめました!
※小難しい話はおまけコーナーでします。よければお付き合いください。
低評価には、陳腐化している知識が多い、中身が薄いという評価が多かったです。
3つの原則、7つのトリガー、5つのテクニック以外のことは何も書かれてない、
知ったところで応用できないという具合です。
高評価には、わかりやすい、ビジネスにもつなげやすいというものが多いです。
本書は広告も対象にしていることから、ライターやアフィリエイターなど
文章を生業にする人には特におすすめという評価でした。
実際、私もこのブログをたくさんの方に見ていただくために本書を買いましたが、
要点がシンプルにまとまっているのはとても良かったと思います。
おまけ:50件の分析の詳細
今回私が用いた分析の手法についても触れておきます。
用いたのはKH Coderというフリーソフト。テキスト情報を定量化するツールです。
詳細はこんな感じです。
幾つか分析が可能なのですが、今回用いたのは”対応分析”という手法。
これは調査対象をいくつかのグループに分けて、統計を取る場合に使います。
私が今回行ったのは、Amazon★1~★5のレビューを10件ずつ対象に、
どのような言説が多かったかです。
それをまとめたのが下の図です。
原点に近いほど、平易な言葉や良し悪しなどの振れ幅が少ない言葉が並びます。
また関連性が高い言葉は同じ方向に並びます。
赤い★はアマゾンのレビューの★の数を表しております。
たとえば、左上は★1のレビューに関連する言葉が多いことを意味するので、
「正直」「無駄」「中身」という言葉は
本書を低評価するコメントに用いられる傾向があるということです。
なので、★は中身がないとか、時間の無駄という評価になります。
逆に右上は★4や★5があるため、ポジティブな文脈で語られることが多いです。
「売れる」「苦手」などの言葉は
文章を書くのが苦手な人におすすめ!や商品を売れる技術がつまってます!
というようなポジティブな表現が多いということですね。
気になる方は上記の図を使って色々考察してみてください。