今回読んだのはメンタリストDaiGoさん著『悩む力』です。
早速要点をまとめます。
結論:クリティカルシンキングを身に着けよう
結論は、クリティカルシンキングを身に着けようです。
本書の構成は次のようになっています
読み物としては5章~7章の方が面白いですが、
本書の真骨頂はクリティカルシンキングの鍛え方が書かれた3章と4章。
この記事では次の2点をご紹介しておしまいにします
・クリティカルシンキングの概要
・クリティカルシンキングの鍛え方を1つ紹介
クリティカルシンキングの概要
クリティカルシンキングを本書では以下の通り定義しています。
誰かの考えは、その人が正しいと思うだけの根拠や経験に基づいて構築されています。
たとえば、「結婚なんてするもんじゃない」と考える次のような男性がいたとします。
中々苦労をされているようです。
それはさておき、「結婚なんてすべきじゃない」という考えは正しいでしょうか?
彼の主張と根拠はこうです。
要するに、「自由時間が減る」、「出費が増える」、「4割弱の人幸福度が低下している」から
結婚はすべきじゃないということです。
これが彼の積み上げた論理のピラミッドです。
でもこれって本当に正しいでしょうか?
出費が増えるのは事実です。
この男性は増える出費を補うために労働時間を増やしています。
結果、自由時間が減っているわけです。
ですが、これは彼が「今の会社で」「彼一人で」働くことが前提になっています。
結婚生活は家族全体で成り立たせるもののはず。
彼が窮状を訴えて奥さんに働いてもらえれば状況は改善するかもしれません。
あるいは人脈を使って、今より好待遇の会社に行くことができれば
増えた出費を補えるかもしれません。
またもう1つの根拠であるA大学の研究ですが、これが正しいことも前提になっています。
被験者が年収の低い層だけだったり、5人にアンケートを取っただけのものかもしれません。
またA大学の権威ある教授じゃなく、1年生が授業の課題で書いた小レポートが出典かもしれません。
図でまとめると彼の主張はこんな前提の上に成り立っているわけですね。
しかし、どれか1つでも成り立たなくなると
結婚なんかするもんじゃないという彼の結論は崩れてしまいます。
このように、自分の前提に偏りがないかを確かめ、立てた仮説が正しいという論拠を集めながら
最適解を考える力がクリティカルシンキングです。
クリティカルシンキング力の鍛え方
本書ではいくつか鍛え方が紹介されてましたが、
一番しっかり紹介されていたソクラテス式問答法について紹介します。
ソクラテス式問答法とは、ある考えに対して、「根拠は?理由は?他の方法は?」と問いかけ、
それに対して回答する方法です。
これも先ほどの結婚なんかするもんじゃないと考える男性と、
ソクラテス役の対話で再現してみましょう。
こんな風にして自問自答を繰り返すうちに、
合理的な問題設定や解決策にたどりつくことができるようになります。
さいごに
いかがだったでしょうか?
全てを書くと収まらないので非常にざっくりとだけ書きました。
著者のDaiGoさん自身、クリティカルシンキングを最も重要視してると語り、
企業が社員に求める能力第2位にランクインするほどです。
情報があふれかえる現代において、重要な情報を見極めたり、
偽の情報を見抜く力は重要だと思います!
クリティカルシンキングをマスターしてみたい方や興味がある方は
ぜひ本書を手に取ってみてください!
重要なのはクリティカルシンキングの鍛え方が書かれた3章~4章だと思いますが、
5章~7章も非常に面白く、どこを読んでも興味が尽きない良書でした!