
今では当たり前のように旅行にいくようになりました。
でも、そもそも旅行とはいつから始まったのでしょうか?
今回はそんな雑学を紹介します!
旅行は明治時代から!

日本では明治時代から旅行が始まったと考えられています。
それは、江戸時代までの生活では旅行が成り立たないからです。
ここで少し、学問の世界の旅行の定義を話します。
旅行という言葉はあいまいなので、
共通認識があるツーリズムという言葉を使います。
ツーリズムは、次の3条件を満たすものとされてます。
農家が大半だから耕作地を離れられない人ばかり

江戸時代までは大半の日本人は農家です。
田植えから収穫の時期は農作業があります。
害獣や盗人被害も考えると、職場である水田から数日間も離れることができませんでした。
関所を通れない
当時は今のように簡単に藩(今の都道府県)を越えて移動できませんでした。
藩と藩の境界には関所があり、そこで交通制限をしています。
当時は藩を越えて移動することができず、物理的にも遠出ができない時代でした。

明治時代になって働き方が変わり、
旅行が可能な社会になり始めました!
お金持ちしか旅行にいけなかった

明治時代になって、やっと人々が旅行を満喫できるように!
・・・はなりませんでした。
当時、旅行をできたのは一部のお金持ちだけでした。
簡単に休めない
明治時代の後半には工場などの都市労働者が増え始めます。
農家と比べれば柔軟に働けるといっても、
まとまった休暇は取れません。
チャップリンの映画でもあるように
当時は劣悪な環境で休みなく働くことが普通。
今のブラック企業がホワイト企業に見えるレベルでしょう。
インフラが整ってない
当時はまだまだ交通網が発達してません。
東京と横浜に鉄道がつながったり、船はありました。
しかし、そこまで。
自動車も新幹線も飛行機もありません。
在来線や夜行バスもないので、基本的な移動手段は徒歩。
東京から大阪に行くのも2~3週間かけて歩いていたんだとか。
十分な時間を確保しても遠方に出かけるのは大変でした。
欧米の外交官しか旅行ができなかった

明治後半の旅行が大変な時期。
旅行に行けたのは特権階級だけでした。
日本で最初に旅行を満喫したのは、欧米の外交官でした。
彼らにとって日本は暑い国だったので、夏場は涼しい高地に繰り出しました。
そこで人気になったのが軽井沢や箱根。
自然環境もヨーロッパに近くて涼しい土地だったので、避暑地として人気になりました。
欧米の外交官に憧れた日本人のお金持ちが
徐々に彼らのライフスタイルを真似るようになり、
旅行が徐々に浸透していきました。
現代の旅行は戦後から!

日本で観光が浸透していくのは、戦後になってから。
戦後、日本の経済が成長していき、
日本人は交通インフラと時間とお金を手にします。
その時間で名所を回ったり、海水浴や温泉を楽しむようになりました。
おまけ:旅行のルーツをお伊勢参りとする説も!
実は、江戸時代に旅行のルーツとされる行為がありました。
それが、お伊勢参り。
伊勢神宮までに行くために、村で組合みたいなものが作られます。
村で1人伊勢神宮に行くためのお金を集め、旅行中の農作業は組合でカバーします。
代わりに、旅行から帰ってきた人はお礼にお土産を渡し、土産話をします。
なぜこれがツーリズムにならないかというと、
目的が伊勢神宮参拝という宗教的なものだからです。
調べた限りではお伊勢参りは娯楽的な側面もあるでしょうが、こういう見方もあるようです。