経理・財務・税務

現役経理マンによる法人税基本講座!②法人税の所得と決算書の利益について

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みなさん、こんにちは。

リスモビアです。

 

前回に続く法人税基本講座です!

https://rismovia.com/article/2021/08/cit1/

税金にまつわるネガティブなイメージを払拭するため、

 

経理マンの私が法人税について解説します!

 

前回の対話篇形式の記事が好評だったので、今回も対話篇方式でやっていきます!

【登場人物】

チーフさん
チーフさん

経理部でチーフをしてます。

新人ちゃん
新人ちゃん

経理部の新人です!

 

決算書の利益と法人税の所得は違うもの!

 

まずは前回の復習から。

法人税は稼ぎに対して課税される所得課税が特徴です。

 

平易な数式でかけば、利益=売上-費用 という数式で表せます。

 

ここでややこしいのが、

決算書の利益と法人税の所得(利益とほぼ同義)は集計方法が異なることです。

チーフさん
チーフさん

法人税最大のポイントです!

 

なぜかというと計算目的が異なるからです!

決算書と法人税の利益の計算はそれぞれ次の目的で行われます。

 

・決算書
→企業の業績や税務状況を把握する

・法人税
→企業の税金負担能力に応じて公平に課税する

 

決算書は企業自身や利害関係者が企業の正確な状況を把握するための資料です。

※利害関係者:取引先、金融機関、投資家など

  

それに対し、法人税はルールに則って公平かつ妥当な課税が目的になります。

 

例えば、次の例を考えてみましょう。

 

某社経理マン
某社経理マン

原価100万円の機械だけど最新機種が出たから売れそうにないな~

今なら40万円が妥当じゃないかな?

 

こんな状況の場合、決算書の棚卸資産には100万円と40万円どちらで書くべきでしょうか。

※棚卸資産=企業が販売を目的に仕入れたもの。商品や部品など。

 

某社は100万円で売れないと考えてます。

なので、企業の適切な財務状況は棚卸資産は40万円と評価します。

 

そして差額の60万円は評価損として決算書上は費用に含まれます。 

 

 

一方、法人税の費用は企業の評価が実現するまでは認められません。

  

このケースだと100万円で売れるわけないと考えつつも、可能性は0じゃありません。

 

なので割引して商品を販売する、在庫を処分するなどして

 

原価回収が不可能になって初めて費用と認められます。

 

まとめると、決算書の利益と法人税の所得は集計方法が次のように異なります。

 

決算書→売上・費用の発生が濃厚なら集計

法人税→売上・費用の発生が確定なら集計

 

指しているものが違いため、

決算書の利益と法人税の所得はこのように呼ばれます。

 

【決算書】
利益=収益-費用

【法人税】
所得=益金-損金

 

チーフさん
チーフさん

経理では基礎用語として普段から飛び交います。

※リスモビアの勤める会社だけかもしれません・・・

 

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